2009年07月03日

土地と建物の所有者が違う場合

Q.土地と建物の所有者が違う場合、どんな問題がありますか?

1.親の土地に長男が家を建てた場合

親の土地の上に子が家を建てる場合、親は特に契約もせず、地代などを取らないのが普通です。
このような関係は、一般に土地の使用貸借(民法593条)とみられています。

使用貸借は借地権に比べはるかに弱い権利であり、
税務上、使用貸借の価額はゼロとされているので、
贈与税はかかりません。

相続が発生したときに、通常の自用地の評価で相続税が課税されます。


<遺産分割のやり方>

使用貸借は弱い権利であるとはいっても、契約に定めた目的を達するまでは
土地を使用収益できる権利です(民法597条2項)。

子の建物所有を目的とする場合、通常はその建物が朽廃するまで
使用させる趣旨と考えられますから、
他の相続人たちが長男に土地の明け渡しを請求することは困難です。

したがって他の相続人たちは、土地を長男に取得させ他の遺産を取得するか、
他に遺産が無い時は長男に金銭を支払わせるという
代償分割の形をとることになるでしょう。

この場合、使用権の負担のない土地を取得することから、更地として評価し、
長男はその額を取得したものとして扱います

タダで使用していたことについて、賃料相当額特別受益となるかが問題となりますが、
被相続人がそのように考えていたとは思われないため、持ち戻しはしないのが実務です。


2)長男の土地上に父親の家がある場合

父親が借地権付建物を買って暮らしており、
長年月してから長男の金で底地を買い、
土地は長男名義にする
、というのはよくあるケースです。

この場合、父は長男に地代を払わないのが普通ですが、その場合、
借地権は消滅し、使用貸借になったとみるべきでしょうか。

税法上はそのように解されています。
父から長男に借地権の贈与
があったことになり、長男に贈与税が課せられます。
相続の段階では、この贈与が特別受益として扱われるのは当然です。
また、使用貸借は税法上評価されないので、相続時には、
土地について相続税の問題は生じません

この場合、借地権は存続しているが、長男が父に対し地代を免除しているだけ
だと考えることもできます。
この場合、父と長男が所轄税務署に対して、上記の趣旨の申出書を提出すれば、
贈与税は課せられません。
相続時には、借地権が課税対象となり、また分割の対象となります



posted by SSS at 15:45 | 不動産(借地)関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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